ことばをおいしくデザインする

先日、営業さんとお話しする機会があり、そこですごくはっとさせられたことがありました。
良いものをつくるだけでなく、提案の段階から一緒にわくわくできるような、そんなものづくりが知識以上に大事だと感じたお話です。


 
最近たくさんデザインの知識をためていく中で、それに対してうまく伝えられず、意図と異なったものが完成してしまう状況になんとも歯がゆいものを感じていました。
他の事例など見ていく中で、ここはこうした方が明らかに成果に結びつくはず……。もったいない…。そんな気持ちでいっぱいでした。
そんな中、営業さんとお話しする機会があり、そこですごくはっとさせられたことがありました。
私の伝え方が悪いのはもちろんあります。ただ、人に提案する上で一番大切な部分が抜けていました。

 

会話を重ねるごとにわくわくしてくるものづくり

営業さんとお話したのは、仕事のイベントがあった時のことです。
イベント会場にたくさんのお客様がお越しになり、その時に名刺交換をして商談をし売上につなげることが営業さんの仕事でした。

その時にお話しした営業さんがイベント時の目標をこう言っていました。
「一人でも多くのお客様をわくわくさせること」

それを聞いて、すごく私ははっとさせられました。
もし私だったらおそらく、「製品の良さをわかりやすく伝えるために、その人にとっての利点を〇点あげる」なんて目標を掲げていたかもしれません。
私は相手を説得させようとしているのに対して、営業さんは相手を楽しませようとしていたのです。
私がお客様の立場だったら、間違いなく営業さんと取引したいと思います。
私の提案の仕方はすごく一方的で、自分のことしか見えていない状況でした。
例えそれが本当に相手にとって利点のあることを述べていたとしても、相手がわくわくしてくるような言葉のタイミングや選択をしなければ、身勝手な一人語りに聞こえてしまうと感じました。

 

相手を知る。質問は自分の疑問を解決するためだけのものじゃない

営業さんはイベントの様子を振り返って、こうも仰っていました。
「質問形式で話をすると、お客様も徐々に話してくれるようになる」

ここでの質問形式というのは、単なる自分が疑問に抱いたことを質問することではなく、話の進め方そのものをクイズのように進行するというものです。
そのほうがお客様もお話をしてくれると仰っていました。これもわくわくさせる上で大事な手段の一つだと感じました。
どんな小さなことでも確認しながら進めることで、相手がどんな風に物事を捉えていたり感じたりしているのかを知ることができ、自分に対して興味を持ってくれていると感じることが出来ると思います。
たぶんこんな風に感じているんだろうなどの思い込みは、相手の声をしっかりと聞いて確認するまで持つべきものではないと感じました。

 

ことばをおいしくデザインする

デザインを勉強していく中で、たくさん情報を得て驚きや発見がありました。
それをいろんな人に共有したり、試してしっかり成果につなげたいと日に日に思うようになりました。
それはすごく大切なことで、これからも続けていきたいと思っています。
でも、一番見失ってはいけないことは、目の前の人をしっかり見ることだと営業さんとのお話を通して感じました。
得た知識は武器のように振りかざすものではなく、優しく、その人が欲しい時に欲しいタイミングで欲しいサイズでゆっくり相手に合わせて丁寧に提供するもの。
要求を全部鵜呑みにすると破綻してしまいますが、それでも、ことばだっておいしくデザインできるはずだと感じています。
そんな風に、お客様と一緒にわくわくしながらデザインを作っていきたいと感じました。

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